直線上に配置

NSR250R(MC18)

RCエンジニアリング NHKステアリングダンパー(ODM-2000) 取り付け
  
  NSRの旋回性の良さは特筆するもので、それは「曲がる」なんて言葉では言い表せない程
  強烈なシロモノです。それは現代のバイクでは考えられない位クイックです。
  
  ただし、出自背景が80年代後半でレース全般、サーキット走行前提だからこそ許されたものでした。
  これはホイールベースに起因する事もあるのですが、立ったキャスター角によるものが大きいと
  考えられます。
  ですがこれを一般道に持ち込んだ場合、まさに”諸刃の剣”・・・となります。
  例えばコーナリング中にパワーバンドに入って、加速状態で道路の”わだち”に乗った場合、
  NSRはとんでもない挙動を現します。逆にフルブレ―キングでコーナー進入の際も同様です。

  そこで、登場するのがステアリングダンパーです。
  NSR250R用で一般的なのはオーリンズやWP(ホワイトパワー)そしてNHKってとこでしょうか?
  (当時はデイトナ製も発売されていましたが・・・)
  
  その中で”今も昔も”・・・と言えば、RCエンジニアリングのNHKステアリングダンパーです。
  
  当時モノで言えばODM-1000ですが現在は発売中止の為、今購入するならODM-2000か
  ODM-3000となります。この違いは外見の色がガンメタ/ゴールド、そして全長もストローク量
  も少し3000の方が長くなります。
  2000でもハンドルロックは可能で機能に大きな違いはありませんが、この数ミリの違いが取り付け
  時の作業時間には大きく影響します。様はピンポイントでしか取り付け出来ない2000と、取り付け幅
  に余裕がある3000です。

  って事で、チャレンジャーの私!?はODM-2000でいきます(^^;)

  また、2000/3000それぞれに”正立タイプ”と”倒立タイプ”が販売されています。
  この違いは本体の取り付け方向ですが、NSRの超コンパクトなポジションでは一般的な”正立”では
  左にハンドルを切った際にアジャスターが左ヒザの方に飛び出します(というかヒザに当たります)。
  立ちゴケ程度ですらダンパーのロッドを破損する事になりますし、出先だと走行不能になる可能性も
  あります。
  
  よって、私は”倒立タイプ”となりました!
              ・
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  ステアリングダンパー自体はドイツ技術基準監督局TUV規格をクリアしているので、モノは最高
  なのですが、皆さん共通して言われるのが「取り付け説明書」の簡易さ?あいまいさ?ショボさ?
  とにかく・・・意味が分からない説明文と、取り付け図は驚きの”手書き!”です。
  
  そんなステアリングダンパーを今後取り付ける皆さんの為に簡単に書いてみます。

インプレ

で、とりあえずとりあえず取り付け完了。




調整はSOFT⇔HARDの7段階ですが、
まずは最も軽いSOFTでの試乗インプレは・・・
  一般道では全く違和感無く、言われている様にセルフステアを妨げる事も無いと思います。
  確かにノーマルと比べた場合停車時のハンドルは重くなりますが、走り出せば全く気になり
  ません。
次は思いきって最も重いHARDでのインプレは・・・
  さすがにこれで0発進するのはかなり緊張します。また、走行時にはハンドルとフレームが
  ガッチリ食いついてるイメージで、ハンドルを切るとフレームを含めた車体まで影響がいく
  イメージです。特定の場所?高速道路みたいな状況では使えるかも?

結論から言えばかなりしっとりと落ち着いたハンドリングになります。
(もちろんNSRの旋回性能をスポイルしない程度の段階に調整すればの話ですが・・・)
で、わざといつも路面のギャップを拾うコーナーを走行したのですが、確かに落ち着いています。
これならば不要な挙動変化を押さえられますし、安全性も上がると思います。

→昨今のSSはステダン標準装備です。その中でも低速時はSOFTで高速時はHARDになる
  HESD(Honda Electronic Steering Damper)は進化形という事になるのでしょう。



最後に・・・当パーツは実用面でもカスタムポイントとしてもなかなかレーシーでお薦めです!
ですが重要な操舵系のハンドル回りカスタムパーツです。取り付けは確実に!

←商品内容物で、本体+取り付けキット+説明書です。

←これが、”かの有名な”取り付け説明書です。これを読んで即理解出来る
人は、かなり優秀かも!?
私も・・・例に漏れず、「難解な説明文」と「手書きのイラスト」に苦労しました。

参考までに@・・・←「手書きの取り付け図」です。
苦労は買います・・・が、絵心溢れた泣かせる絵です
ツッコミどころ満載ですね!

参考までにA・・・←「またまた手書き絵」+「難解な説明文」です。
たかだか3〜4項の文章ですが、これが全く理解出来ない・・・
更に説明文と解説図を見比べると、ますます自信が無くなります。

って事で、私なりにもう少し分かりやすく解説付きで説明していきます(^^)

上の本体と、左から順にダンパー本体クランプ、レーシングアダプター、
フォークブラケット、ボルトセット、キャップボルトです。

まずは本体クランプをバラし、ボルト+ワッシャ―+ナットを取り外します。

次にレーシングアダプターをセットし、下側から外したボルトを差し込み、
ワッシャ―とナットで固定します。

本体クランプとフォーク側ピロボールの取り付けは左の図(+下の説明)の順番です。

                                       (キャップボルト)
                                       (スプリングワッシャー)
                                       (ワッシャ―)
クランプ】-(ワッシャ)-(スプリングワッシャー)-(ロックナット)-【ピロボール

                                (ワッシャ―)
                                (4mmカラー)
                                フォークブラケット

で、組み込むとこんな感じになります。
尚、ピロボール部を回す事で、クランプとフォークブラケットの間隔を
調整出来、ロックナットで固定する事になります。

こちらはフレーム側に取り付けるピロボール部です。
左からキャップボルト、スプリングワッシャ―、カラー、ステダン本体ピロボールです。
尚、中央のカラーは本体ピロボールより内側(フレーム側)でも可です。

最後にダンパー本体をクランプに差し込んで完成です。
説明書を理解するのに時間がかかりますが、作業自体は簡単です!

では、次はいよいよ車体への取り付けです。

結果から言えばかなり調整に苦戦しますが、ゆっくり時間をかけて取り付けポイントを探せば
ノーマルNSR250R(MC18、88年式)はODM-2000でも左右のハンドルロックは可能です!
更にフルストローク時もダンパー本体とロッド終点の前後どちらにも数ミリの余裕を残せます。

フレーム側は当然この場所です!ですがNSRはやっぱレーサーレプリカですね〜
純正で既にステアリングダンパー取り付け部が用意されてるなんて・・・
最近のバイクでもこんな穴を装備しているバイクってあるんでしょうか???

ここから先は車両本体毎に個体差があるので”ここが正しい取り付け位置”って
事は言えません。よって参考までに私の車両の取り付け位置を紹介します。
クランプはダンパー本体の後端から68mmの場所です。

かなり時間をかけて調整しましたが、私の車体では説明書通りでは不具合
が出ました。よって←画像の様にレーシングクランプを表裏にして、前方に
向けて取り付けました。

フォークブラケットは左の位置になります。ここではハンドルを何回も左右
に切ってダンパー調整ダイヤルが干渉しない場所を探して下さい。
特にハンドルを右にフルロックまで切った際、メーター本体やメーターの
ケーブルに”寄り過ぎない”+”離れ過ぎない”ギリギリの位置を探します!

画像が見にくいのですが、フォークブラケットはかなり下の方(三叉の上部)
に位置付けています。
尚、画像の様に純正の場合上からトップブリッジ→ハンドルカラー→ハンドル
となりますが、そのハンドル取り付け部の最下位置から95mmの場所です。



フォークブラケットの角度は、ハンドルを右にフルロックまで切り込んだ場合、
←の位置となります。
尚、調整の際はブラケットもクランプもボルトは軽く締めておく程度にし、徐々
場所を探していきます。(絶対、本締めした状態でポイントを探さない事!)

逆にハンドルを左にフルロックまで切り込んだ場合、フォークブラケットの角度は
←の位置となります。
この状態でフレームまで27mm、右下に見えるケーブルガイドまで18mm程度の
クリアランスが保てます。


参考までに・・・フォークラケットとレーシングアダプター取り付け部、ロックナット
までの距離は7mmとなります。

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